【演劇】辰野公演レポート「トランクシアター辰野プロジェクト【川島探訪とトランクシアター】」


2018/08/21 (火) 更新

【演劇】辰野公演レポート「トランクシアター辰野プロジェクト【川島探訪とトランクシアター】」

長野県上伊那郡辰野町トランクシアター実行委員会代表のせきもとです。

長野県文化振興事業団主催のトランクシアター・プロジェクトを辰野町でやらないかと話が来たのは約一年前。
そして開催した「川島探訪とトランクシアター・プロジェクト」は、7月21日(土)「川島いろ草木染め体験」、7月28日(土)「川島のお宝を手作りトランクに詰めよう!」なる2つのワークショップを川島の「かやぶきの館 よりあい工房」にて行いました。

8月2日(木)本公演は、木曽義仲公や武田信玄公に所縁のある、川島門前にある白鳳山瑞光寺にて開催しました。

まず、雅楽翠篁会に所属の篳篥(しちりき)による雅楽演奏を披露して頂きました。次に白鳳山瑞光寺27代目住職によるお寺の由緒のお話。

そして俳優、串田和美氏主演による舞台『或いは、テネシーワルツ』が公演されました。
当初想定していた人数を遥かに上回り、来場者数は100人を超えました。チケットは早々に完売。やむなくお断りしたお客様も数多く、公演の後にも「チケット購入は当日でも大丈夫だろう」と思っていたという声も多数頂きました。
この来場客数と活気に、「辰野町は快挙!」と多くの関係者の方々に言って頂く結果となりましたことは、仲間たちの大きな喜びと誇りになりました。

こうした功績のすべては、辰野町の実行委員会メンバーみんなのチームワークが成せた技だと思っております。実行委員の仲間達には、日々感謝です。

長野県文化振興事業団担当者からは、辰野町公演の成功の要因は、「川島地区に軸足を置きブレなかったこと」であると言って頂きました。
私自身、このプロジェクトに参加表明した当初から想い描いていた主人公が「川島」や「辰野町の人たち」になる催しにしたいという想いが具現化出来たと自負しております。

「草木染めワークショップ」では、地元の染色の先生を講師に迎え、「川島のお宝を手作りトランクに詰めよう!」のワークショップでは、町内のアマチュアカメラマンに案内役として活躍して頂きました。
雅楽演奏者は、辰野町にご実家のある方ですし、お寺の由緒を話して下さったのは、会場となった瑞光寺の御住職です。
また、町内の企業さまや事業所の方々に参加して頂けました。

出店には、町内で活躍する店舗の方々に参加して頂けました。また、協賛して頂いた地元企業さまや、暑さをしのぐための団扇や座席に使用したビールケースなども町内の事業所に協力して頂き、ワークショップで作成した草木染めや手作りトランクの展示は、辰野町美術館のキュレーターがセンス良く飾り付けして下さいました。
また、駐車場から会場までの道案内には、地元振興会に協力してもらうなど、数多くの「関係人口」を構築できました。
こうして地元「川島」と云う土地と「辰野町に住む人」を主人公にした催しにしたい!…との想いが成功に繋がった要因ではないかと感じています。
この度の辰野町川島で催された「川島探訪とトランクシアター」に参加、協賛、協力、ご支援頂いた皆さまに心より御礼申し上げます。

主演の串田和美氏は、その後行く先々で辰野町公演の様子を語ってくれているとの声を小耳に挟んでおります。それが、また我々の歓びと誇りにつながっています。

現在、日本各地で地方の見直しがなされ、メディアでもそれらの取り組みが注目される様になりました。
地域振興策において、必ずしも「お金」が掛かるとは、僕は思っておりません。
地元には、そもそも「文化」があり「歴史」があり「祭り」があり、それらが長年にわたり地域住民の結束を強くして来ました。
そうした「文化」「歴史」「祭り」の見直しがされ、地元が内から元気になっていく「内発的発展」こそが、永続性のある地域振興策であると思っています。
こうした文化交流を発展的に継続させること。それが新たなる目標です。

これを機会に出来た「縁」をより良く育み、また次の「縁」につながる、まだ見ぬ出逢いへと広がってゆきますように…。

辰野町トランクシアター実行委員会
代表 せきもとなおひろ

長野県芸術監督団事業トランクシアター・プロジェクト2018
トランクシアター地域プロジェクトは、長野県芸術監督団事業と地域の実行委員会の皆さんとで協働で作り上げるプロジェクトです。
『或いは、テネシーワルツ』についての情報は以下のページをご参照ください
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