【演劇】伊那公演レポート「お芝居が進化し、生きているものだと再確認」


2018/09/11 (火) 更新

【演劇】伊那公演レポート「お芝居が進化し、生きているものだと再確認」

トランクシアター伊那プロジェクトでは「高遠彩々」と題し、伊那市高遠町の信州高遠美術館と高遠歴史博物館隣にあります高遠町地域間交流施設にて、演劇と音楽を楽しむイベントを企画し、文化芸術を通した新たな出会いと交流の場を目指しました。

8月25日(土)当日は、前日からの台風の影響も心配されましたが、天気も回復し、台風一過の晴天の中で開催することができました。
12:30 信州高遠美術館での信州大学ケルト音楽研究会による演奏で「高遠彩々」は幕を開けました。信州大学ケルト音楽研究会の皆さんには、開場中のウェルカム演奏でもお客さんを楽しませていただきました。笛やハープなど独特のケルト楽器の音色が響き渡り、窓越しに見える高遠町の景色とマッチした素敵な空間が演出されました。

信州大学ケルト音楽研究会の皆さんに続いて行われたのが、一般公募で参加者を募って作り上げた朗読劇「絵島物語」の発表でした。
朗読劇には私も参加させていただきましたが、発表はもちろん、練習を重ねる中で地元の方々に、絵島の囲み屋敷と周辺の山々・お墓など案内していただき、高遠・長谷の歴史を知ることができた貴重な機会となりました。

続いて行われたのは、箕輪町で活躍されています、オカリナ・コカリナサークル 「ルイーネあかね」の皆さんによるオカリナ演奏。曲と会場の雰囲気、さらには衣装もマッチしていて、楽しませていただきました。

最後は、伊那混声合唱団による合唱。歌声が会場いっぱいにひろがって、すごい! 「高遠彩々」の開催に至るまでのさまざまな出来事が思い出され、喜び・悲しみ・楽しみの歌声が心に響いて来て感動しました。
各団体15分程の公演でしたが、用意した80席が満席となりました。

そして高遠町地域間交流施設に会場を移して行われた串田和美さん、武居卓さん、下地尚子さんによる3人芝居『或いは、テネシーワルツ』。高遠町地域間交流施設は普段地域の方の会議や、サークル活動の練習の場として使用されているのですが、そのことを忘れてしまうくらい会場に入ると別世界が広がっていました。こちらも当初の予定を上回る来場者数で満席の中お芝居を楽しむことが出来ました。

「トランクシアター・プロジェクト」のお話を受け、プロのお芝居を地元で観ていただくことで、演劇を身近に感じていただけたら、という思いから、実行委員を立ち上げ、皆様の温かな気持ちと、協力によりこの日を迎えることができました。ここにたどり着くまでの道のりを思い、開催できた安心感と、参加・ご来場いただいた方々と共に楽しめたかなと思いました。


アフタートークの時にも申しましたが、同じお芝居を三回観ることができした今回、お芝居が進化しておりまして、芝居は生きている―と思いました。


高遠彩々にお越しくださいました皆様、ご参加くださった各団体の皆様、そしてスタッフの皆様はじめ今回のイベントにお力添えいただいたすべての皆様に心より感謝致します。本当にありがとうございました。

文:重盛さゆり(トランクシアター伊那プロジェクト実行委員会 委員長)

長野県芸術監督団事業トランクシアター・プロジェクト2018
トランクシアター地域プロジェクトは、長野県芸術監督団事業と地域の実行委員会の皆さんとで協働で作り上げるプロジェクトです。
『或いは、テネシーワルツ』についての情報は以下のページをご参照ください
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